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成人成長ホルモン分泌不全症の治療について

成長ホルモン分泌不全症の治療の目的は、成長ホルモンの分泌不全が原因と考えられる「疲れやすさ」、「スタミナ低下」、「集中力低下」などの自覚症状を含めて生活の質(QOL)を改善し、体脂肪量の増加や血中脂質高値などの代謝障害を是正することです。

成長ホルモン補充療法

基本事項
  • 成人成長ホルモン分泌不全症の治療にあたっては、成長ホルモンだけではなく他の欠乏しているホルモンの補充療法も必要
  • 成長ホルモン療法の適応は重症成人成長ホルモン分泌不全症のみ
  • 一般的に成長ホルモン治療において糖尿病疾患、悪性腫瘍のある患者や妊婦または妊娠している可能性のある女性は禁忌

成長ホルモンの補充療法とは…

成長ホルモンの補充療法とは、不足している成長ホルモンを補う治療です。
治療で扱う「成長ホルモン製剤」は、内服やスプレーでは効果が得られません。必ず注射で投薬します。


注射方法・回数・時間帯

毎日就寝前に皮下注射します。


注射器
注射器はペン型が主流です。
注射する場所
注射は、お腹、太もも、上腕部などに行います。
詳細は医師の指示に従ってください。
投与量

成長ホルモンの投与は少量(3μg/kg/日)から開始し、臨床症状や血中IGF-Ⅰ※値をみながら徐々に増量し、副作用がみられず且つ血中IGF-Ⅰ値が年齢・性別基準範囲内に保たれるように適宜増減することとされています。1日の投与量は1mgを超えないこととなっています。


※血中IGF-Ⅰ値:IGF-Ⅰはインスリン様成長因子-Ⅰとも呼ばれ、主に肝臓で成長ホルモンに依存して産生されるため、その血中濃度は成長ホルモンの分泌状態を反映します。また、成長ホルモンとは異なり日内変動を示しませんので、IGF-Ⅰ値の測定は単回でも成長ホルモン分泌能の指標となります。