2.ホルモンの異常による成長障害

○成長ホルモン分泌不全性低身長症

 脳下垂体からの成長ホルモンの分泌が低下したり、欠如した場合に起こる成長障害が成長ホルモン分泌不全性低身長症です。
成長ホルモン分泌不全性低身長症は①特発性のもの、②器質性のもの、③遺伝性のもの、の3つに分けられます。
 

 特発性成長ホルモン分泌不全性低身長症
 特発性というのは成長ホルモン分泌不全が原因不明の場合をいい、成長ホルモン分泌不全性低身長症の約90%以上を占めています。骨盤位分娩で脳下垂体の障害をきたす場合は、特発性にいれる場合もありますが、器質性に分類される場合もあります。
 特発性成長ホルモン分泌不全性低身長症の場合、生まれた時は正常身長ですが、1歳ぐらいから身長が低めになり、2歳ぐらいになると成長曲線は明らかに-2SDを下回り、3~4歳以降になるとさらに-2SDの曲線から離れていきます。
 
 このように年を経るごとに平均身長との差が大きくなるのが特徴です。
 
特発性成長ホルモン分泌不全症
 器質性成長ホルモン分泌不全性低身長症
 脳下垂体やその周辺にできた脳腫瘍などが原因で、成長ホルモンが分泌されなくなるために起こるのが器質性成長ホルモン分泌不全性低身長症です。もともと正常に成長していた子どもがある年齢(病気の発症時期)から身長の伸びが悪くなるのが特徴です。
器質性成長ホルモン分泌不全症
 遺伝性成長ホルモン分泌不全性低身長症
 非常にまれですが、下垂体形成に関する成長ホルモンの遺伝子異常が原因の場合におこります。成長障害の程度が極端に著しい特徴があります。
 

○甲状腺機能低下症による低身長

 甲状腺ホルモンも、成長ホルモンと同様に、子どもの成長と発育に大きな影響をおよぼしています。甲状腺機能低下症は、この甲状腺ホルモンが不足している状態で、先天的なものと後天的なものに分けられます。
 先天性甲状腺機能低下症の原因は、甲状腺の形成異常や甲状腺ホルモンの合併症が多く、これらのほとんどはマススクリーニングにより新生児のうちに発見されます。
 後天的な甲状腺機能低下症の原因として多いのは、慢性甲状腺炎(橋本病)と萎縮性甲状腺炎などで、成長期にこれらの病気にかかると、急激な成長率の低下がきます。

慢性甲状腺炎