成人成長ホルモン分泌不全症の診断
成人成長ホルモン分泌不全症の検査
診断のためには成長ホルモン分泌刺激試験と呼ばれる試験を行います。成長ホルモンの分泌を刺激する薬を投与し、投与した後、決まった時間ごとに採血して血液中の成長ホルモンの分泌量を調べます。
成人成長ホルモン分泌不全症の診断
検査の結果と主な症状やこれまでにかかった病気などを総合的に判断し、成人成長ホルモン分泌不全症かどうかの診断を行います。診断の基準は小児期の成長ホルモン分泌不全症に比べはるかに厳しく、小児期に成長ホルモン分泌不全症と診断された方のうち、成人成長ホルモン分泌不全症と診断される方はごく一部です。成人成長ホルモン分泌不全症と診断された場合、成長ホルモン補充療法の実施が検討されます(量は小児期の治療に比べ少量です)。
診断の基準
これまでにかかった病気
- 小児期に成長障害があったか(小児期発症の場合)
- 下垂体腫瘍などの頭蓋内器質性疾患があるか、あるいは以前治療を行っているか。または出生時の逆子や仮死(周産期異常)があったか
主な症状
- 疲れやすい、スタミナ低下、集中力低下、気力低下、うつ状態、性欲低下などの自覚症状があるか
- 皮膚が薄く乾燥している、体毛の柔軟化、体脂肪(内臓脂肪)の増加、ウエスト/ヒップ比の増加、除脂肪体重の低下、骨量の低下、筋力低下などがあるか
検査結果
- 成長ホルモン分泌刺激試験で、成長ホルモンの分泌低下を認めるか
- 成長ホルモンを含めて、複数の下垂体ホルモンの分泌低下がみられるか